現役塾講師こうのつぶやき

進学塾、個別指導塾、家庭教師の経験をもとに、指導のあり方、勉強の仕方、教育方法について思うことをつぶやいていきます!

MENU

「そろばん」をしているけど、計算ミスが多い最大の理由とは

にほんブログ村 教育ブログへ
にほんブログ村 にほんブログ村 受験ブログ 高校受験(指導・勉強法)へ
にほんブログ村 ブログランキング・にほんブログ村へ

スポンサーリンク

 

公開日2019/11/11 

 

トップページ(記事一覧表)へ戻る

 

どうも、塾講師のこうです。

 

以前、進学塾に勤めていた時の話です。

 

中学受験のクラスには、そろばん経験者が多いです。

そろばんを習っていた子はそこそこ計算は速いです。

 

しかし、先生同士でこのような話題になります。

「そろばんやっている子は計算速いけど、ミスも結構多いよね」

 

 

まあ、これは僕が勤めていたところだけでなく、他のところでもあるあるの話題のはずです。

 

しかし、中には正確に計算できる子もいます。

しかし、計算ミスをしてしまう生徒が多い印象は消えません。

 

この理由は何なのか考えたことはありますか?

 

そろばん有段者である僕なりの理由をお伝えしていきたいと思います。

 

そろばん式の暗算で計算ミスが多い理由は、はっきりイメージができていないから 

 

そろばんを実際に見ていきましょう。

そろばん

そろばん

どんな数字が書いてあるか分かりますか?

正解は、173と書いてあります。

 

 

これくらい分かるよって人は多いですよね。

でも、それは実際のそろばんを使った話ですよね?

 

 

そろばんを使わずに、頭の中でそろばんをイメージして計算する「そろばん式の暗算」はそう簡単にはできません。

もちろん、桁数が少なかったり、計算の数が少なかったりすると問題ありません。

 

 

しかし、桁数が増え、計算の数が多くなってくると頭の中のそろばんのイメージが次のように変わってしまうのです。

そろばん

そろばんのイメージがぼやける

 

なんとか173と分かる感じですよね。

経験者はものすごく分かる!!!ってなる人が多いと思います笑

「このぼやけたイメージで計算しているから計算ミスが起こるのです」

 

しかし、この「ぼやけて見える状態」から「はっきり見える状態」になるのは練習量が必要です。もちろん、速く計算するだけじゃなくて、しっかりイメージしながらゆっくり計算する練習も必要です。

 

つまり、少しの練習で習得できることじゃないってことです。

そりゃ、数年練習しただけの中学受験生じゃミスをしないようにするのは難しいに決まっています。

 

だから、中学受験を視野に入れているのであれば、変な自信は持たせないようにしっかり筆算を書いて計算するようにさせるべきですね。筆算を書いても普通の子より速くできるはずなんで、十分すごいんだよって教えてあげてくださいね。 

 

そもそも、そろばん教室でそろばん式の暗算を練習するのはいつ頃なのか

 

そろばん式の暗算はいきなりはできません。

実際にそろばんを使って、そろばんの計算方法を覚えなければなりません。

そして、そろばんの計算方法を覚えて初めてそろばん式の暗算を練習していきます。

 

 

そろばんの計算方法を覚えるのに個人差はありますが、だいたい週に2回の通塾で1年前後かかります。

もちろん進みが遅い子も当然いるので2年かかる子もいれば、進みが早く半年で覚えてしまう子もいます。

 

 

つまり、平均するとだいたい一年後にそろばん式の暗算を習うと考えて良いと思います。

※もちろん、指導者によって多少の前後はあります。

 

そろばんの入塾が多いのは小学1,2年生

そろばんの入塾で多いのは小学1,2年生です。

個人的には幼稚園から習うのをお勧めします。

※ただ、幼稚園から習うなら、多少の読み書きができること・一人でトイレに行けること・イスにじっと座っていられるなどの条件付きのところもあるので注意してください。

 

 

幼稚園から習っていれば、小6までに検定で1級を取る子も珍しくありません。

 

 

僕は幼稚園から習っており、小4で1級の検定を受験してましたね。当時は、今より検定が難しかったのでなかなか合格できませんでしたが、5年生のうちに合格しましたね。また、暗算だけなら小3あたりで段の問題を練習していたと思います。

もちろん、そろばんは毎日行っていたので、練習量は普通の人の倍以上でした。

 

中学受験のスタートは遅くても小5から

中学受験を視野に入れて、計算の強化でそろばんを習い事にするご家庭は多いです。

中学受験はトップ校を目指すなら小3、4から、とりあえず、私立と考えている家庭なら小5からという印象です。

※学校によっては小6からでも十分合格できる学校はあります。

 

 

じゃあ、間を取って小4から中学受験を始めたとしましょう。

では、そろばんは何年間練習できるでしょうか?

小1からであれば3年間、小2からであれば2年間です。

 

 

そろばん式の暗算を練習するのはいつ頃か覚えていますか?

そろばん教室に入塾して1年後です。

 

じゃあ、そろばん式の暗算に限って言えば、練習をできるのは

小1からであれば2年間、小2からであれば1年間ということになります。

 

 

どうでしょうか。

スポーツで考えて頂ければ、分かりやすいかもしれませんね。

週2回の練習を1、2年続けただけで、ホームランを打てるようになるなりますかって話ですね。

いや、そこまで求めていないよって思われるかもしれませんね。

しかし、そろばんの経験者からすると、そろばん式の暗算でほとんどミスをしないようにするっていうのはホームランを打つのと同じようなものです。

 

 

まとめ

そろばん式の暗算はこのぼやけたイメージをはっきりさせることが一番難しいのです。

しかも、少しの練習じゃなかなかできるようになりません。

だから、そろばんを土台にして中学受験を視野にしていると計算ミスが多いのは当然といえば当然なのです。

 

 

今回は、以上になります。

 

トップページ(記事一覧表)へ戻る

 

全国の入試問題も解説しているので、気になる方はご覧ください。

www.jukuteacher.com