現役塾講師こうのつぶやき

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大阪府公立入試 国語C 熟語の構成の解き方|訓読みにして型を見分ける3手順

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大阪府公立入試 国語C 熟語の構成の解き方|訓読みにして型を見分ける3手順

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大阪府公立高校入試の国語C問題では、2023年と2026年に熟語の構成を問う記号選択問題が出ました。配点は2023年が3点、2026年が4点です。得点率は2023年が48.7%、2026年が38.7%で、半分を超えていません。

A問題・B問題にも同じ種類の問題が出ていて、2023〜2026年の4年続けて、A・B・Cのどれかに1問は出ています。見分けるときに使うのは、1字ずつ訓読みなどで言いかえる → 2字の意味を比べ、ことばを補ってつなぎ、型を決める → 型をもとに選択肢を比べるという3つの手順です。2026年と同じ「一つだけ他と異なるもの」を選ぶ例題で手順を確かめ、ほかの2つの形の練習問題に進みます。

※この記事の例題・練習問題の文と熟語は、大阪府の入試問題の形式にならって、この記事のために書いたオリジナルです。過去の入試問題の文章・設問文・選択肢は使っていません。

連載「入試によく出る問題」:国語の回の8本目です。これまでの回は 国語B 作文、国語C 作文、国語A 作文、国語B 記述問題、国語C 長い記述問題、国語A 文法問題、国語B 古文です。

第9回は 国語A 歴史的かなづかい(1字ずつ直す3つの手順)です。

5年分の熟語の構成の問題と得点率

令和4〜8年度のA・B・C問題から、府の資料で「熟語の構成」に分けられている問題を並べました。令和4年度は、A・B・Cのどれにもありませんでした。

年度 問題 位置 聞かれたこと 配点 得点率 無答率
令和5年度(2023年) A問題 四の1 本文の熟語の構成を説明したものを選ぶ 3点 15.6% 1.1%
令和5年度(2023年) C問題 四の1 本文の熟語と構成が同じものを選ぶ 3点 48.7% 0.0%
令和6年度(2024年) B問題 二の1 本文の熟語と構成が同じものを選ぶ 3点 37.7% 0.0%
令和7年度(2025年) A問題 四の1 本文の熟語と構成が同じものを選ぶ 3点 51.3% 1.3%
令和8年度(2026年) C問題 一の1 本文の4つの熟語から、構成が他と異なるものを選ぶ 4点 38.7% 公表なし

出典:大阪府教育センター「合格者の学力実態調査」(令和4〜7年度・合格者の標本)、「受験者の学力実態調査」(令和8年度・受験者全員)。令和8年度は調べた人の範囲が違うので、前の年と単純には比べられません。A・B・Cは受ける人もちがうので、問題の種類どうしでも得点率をそのまま比べることはできません。得点率は、その問題の配点に対して平均で何%の点が取れたかを表す値です。配点は各年度の学力検査問題の採点資料によります。「聞かれたこと」は問題用紙で確かめて、この記事で短くまとめたものです。問題文は載せていません。

聞き方は3つありました。本文の熟語と構成が同じものを選ぶ形(3回)、構成を説明した文を選ぶ形(2023年A)、本文の4つの熟語から一つだけ構成が他と異なるものを選ぶ形(2026年C)です。どの形でも、まず問われている熟語の2字がどうつながっているかを確かめます。選択肢が熟語なら一つ一つの型を決めて比べ、選択肢が説明の文なら、その型に合う文を選びます。5問の得点率は15.6〜51.3%でした。

熟語の構成を見分ける「3つの手順」

熟語を音読みのまま眺めると、どれも同じ「2字のことば」に見えて、字と字の関係を確かめにくくなります。そこで、次の3つの手順で一つずつ型を決めます。

手順① 熟語を1字ずつ、訓読みや意味の分かることばに言いかえる
手順② 2字の意味を比べる(似ている・反対)。そうでなければことばを補ってつなぎ、型を決める
手順③ 選択肢が熟語なら全部に型の名前をつけて比べる。説明の文なら、決めた型に合う文を選ぶ

手順②で当てはめる主な型は、次の5つです。入試の選択肢では、この型が「〜を組み合わせている」「〜を示している」のような文で書かれます。

2字の熟語の主な型
・似た意味の字を重ねる:「温暖」=温かい・暖かい
・反対・対の意味の字を重ねる:「強弱」=強い・弱い
・上の字が下の字をくわしくする:「深海」=深い海(上から下へ読む)
・下の字が上の字の「〜を」「〜に」にあたる(目的・対象・行き先):「読書」=書を読む(下から上へ読む)
・上の字が主語・下の字が述語:「日没」=日が没する(しずむ)
ほかに、「不・無・未・非」が上について打ち消す型(不足・無限)、「化・的・性」などが下について意味をそえる型(美化・知的)もあります。型の呼び方は教科書によって少しちがいます。

例題(オリジナル問題)

2026年のC問題と同じ、文中の4つの熟語から一つを選ぶ形です。傍線の熟語に付いた小さな記号が、A〜Dの記号です。

例題 次の文中のA〜Dの――を付けた熟語のうち、一つだけ他と構成の異なるものがある。その記号を○で囲みなさい。
この地方は気候が温暖Aで、山には木の実が豊富Bにある。人々は秋になると山で木の実を集め、日がくれる前に帰宅Cする。集めた実は、冬に備えて保存Dしておく。

まず自分で選んでから先へ進みましょう。

解き方を1行ずつ

例題を、手順①から順に解いていきます。画像の中の色は、赤がほかとちがう熟語、青が同じ仲間の熟語です。

手順① 1字ずつ言いかえる

手順① 1字ずつ言いかえる

「温暖」は「温かい」と「暖かい」、「豊富」は「豊か」と「富む」、「帰宅」は「帰る」と「宅(家)」、「保存」は「保つ」と「存(残しておく)」に分けられます。訓読みが思いつかない字は、その字を使ったほかのことば(「宅」なら「自宅」「住宅」)から意味を考えます。

手順② 意味を比べ、つないで型を決める

手順② 意味を比べ、つないで型を決める手順② 意味を比べ、つないで型を決める(続き)

「温暖」「豊富」「保存」は、上の字と下の字が同じような意味です。どちらかの字だけでも、熟語の意味に近くなります。

「帰宅」は、「宅に帰る」と、下の字から上の字へ「に」でつながります。下の字(宅)が、上の字(帰る)の行き先を表しています。下から上へ「〜を」「〜に」で読めるときは、「下の字が上の字の目的・対象・行き先などを示す」型です。

手順③ 全部に型をつけて選ぶ

手順③ 全部に型の名前をつけて選ぶ

A・B・Dは似た意味の字を重ねた熟語で、Cだけが下の字が上の字の「〜に」にあたる熟語になりました。一つだけ構成が異なるのはCなので、答えはCです。4つ全部に型の名前をつけてから選ぶと、「一つだけ」になっているかを自分で確かめられます。

まちがえやすい選び方と比べる

例題で起こりやすい選び方を2つ取り上げ、どこを直すとよいかを確かめましょう。

まちがえやすい選び方の例

1つ目は、音読みのまま見ています。「おんだん」「きたく」と読むだけでは、字と字の関係を確かめにくいままです。手順①で1字ずつ言いかえることが、見分けるための入り口です。

2つ目は、「豊富」を「豊かな富」と読んでいます。読み方だけなら「上の字が下の字をくわしくする」型にも見えますが、ここの「富」は財産ではなく、物がたくさんあることを表します。「豊」も「富」も似た意味の字です。修飾の型にしてしまうと、型がA・D、B、Cの3つに分かれ、「一つだけ他と異なるもの」が決まりません。つないだ形が文の中の意味と合うかまで確かめます。

答える前に見直す3つ
熟語を1字ずつ言いかえたか
つないだ形が、文の中での熟語の意味と合っているか
選択肢が熟語なら、全部に型の名前をつけたか

練習問題(オリジナル問題)

⑴は「構成が同じものを選ぶ」形、⑵は「構成を説明した文を選ぶ」形です。⑴は本文の熟語と4つの選択肢の型をそれぞれ決めて比べ、⑵は先に「急増」の型を決めてから、合う説明の文を選びましょう。

練習問題⑴ 次の文の――を付けた熟語と構成が同じものを、あとのア〜エから一つ選び、記号を○で囲みなさい。
電車が駅に着いたので、順番に乗車した。
ア 高速
イ 着席
ウ 損得
エ 日照
練習問題⑵ 「急増」という熟語の構成を説明したものとして最も適しているものを、次のア〜エから一つ選び、記号を○で囲みなさい。
ア 上の字が、下の字をくわしく説明している。
イ 似た意味の字を組み合わせている。
ウ 上の字が主語、下の字が述語の関係になっている。
エ 下の字が、上の字の動作の目的や対象を示している。

解き終えたら、下の解答で確かめましょう。

練習問題⑴の解答

⑴の答えはイです。本文の「乗車」は「車に乗る」と、下の字から上の字へ読めます。選択肢も同じように型を決めると、アの「高速」は「高い速さ」で上の字が下の字をくわしくする型、ウの「損得」は「損」と「得」で反対の意味の字を重ねた型、エの「日照」は「日が照る」で主語と述語の型になります。「席に着く」と下から上へ読めるイの「着席」だけが、「乗車」と同じ型です。

練習問題⑵の解答

⑵の答えはアです。「急増」は「急」と「増える」に分けられ、「急に増える」と上の字から下の字へつながります。「急に」は、どのように増えるのかという増え方を表しているので、上の字が下の字をくわしく説明する型です。「深海(深い海)」のように下の字が名詞のものだけでなく、「急増」のように下の字が動作を表すものも、この型に入ります。

「帰宅(宅に帰る)」と同じ「に」が出てきますが、読む向きがちがいます。「帰宅」は下の字から上の字へ、「急増」は上の字から下の字へ読みます。補うことばが同じ「に」でも、どちらの字から読み始めるかで型が変わる点に気をつけましょう。⑵のように選択肢が文で書かれていても、先に自分で型を決めておけば、その型を説明している文を探すだけで済みます。

まとめ

国語C問題では2023年と2026年に熟語の構成が出て、A・B問題もふくめると2023〜2026年の4年続けて出ています。熟語は1字ずつ言いかえ、2字の意味を比べたりことばを補ってつないだりして型を決め、その型をもとに選択肢を比べます。

国語C問題の傾向もあわせて読む

C問題の大問ごとの得点率や、漢字・古文・作文をふくめた全体の形は、傾向の記事で5年分を並べています。

過去問を5年分まとめて解くなら、大阪府公立高校の最新の過去問(2027年度受験用)がこちらです(収録されている年度と問題の種類は、商品ページで確かめてください)。

本番形式の模擬問題で力試し(国語)

解説を読んだあとは、同じ形式の問題を時間を計って解き、理解を確かめましょう。国語のA・B・C問題それぞれについて、過去問の文章や設問は使わず、令和8年度と同じ大問構成・同じ配点で書き下ろした模擬問題を用意しました。C問題の模擬問題と類題には、2026年と同じ形の熟語の構成の問題(一つだけ他と異なるものを選ぶ)と、その解説が入っています。

ほかの教科は 塾講師こうの全商品マップ にまとめています。

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この記事を書いた人:現役塾講師のこう。大阪の個別指導塾で勤務、中学受験〜高校受験まで指導歴15年以上。X(Twitter)で更新通知/お問い合わせ