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中2チャレンジテスト理科 正答率が低い問題【大阪府・5年分128問】

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中2チャレンジテスト理科 正答率が低い問題【大阪府・5年分128問】

中2のチャレンジテストの理科は、どの問題で点が落ちているのか。大阪府が公開している2年生の設問別結果(理科)から令和3〜7年度の5回分を集計し、府内の受験者全員が同じ問題を解いた128問の正答率と無解答率(何も書かずに出した人の割合)を並べました。

いちばんはっきりしていたのは、化学変化の質量の問題です。銅と結びつく酸素の質量を比で出す問題は正答率5割前後でしたが、「反応せずに残った物質」や「混ざったもの」が出てくると、8問すべてが50%未満、そのうち5問が40%未満に下がりました。5回のうち4回は、その年に正答率がいちばん低かった問題が化学変化(府の分類では「粒子」)の問題でした。

この記事は、理科が40〜50点台(府の平均点あたり)の中2と、その保護者に向けて書いています。今年度の中2のテストは2027年1月13日(水)で、あと2か月ほどです。30点に届かない人は用語を答える問題と選ぶ問題から、70点を超えている人は質量の計算と記述式の仕上げから手をつけるのが、筆者のおすすめです。

※中2の関連記事:中2チャレンジテストの平均点【大阪府・5年分】/国語・数学・英語で正答率が低い問題

使ったデータと読み方

もとにしたのは、大阪府教育庁の「設問別結果」(2年生・理科のシート)です。1問ごとに、府が書いた問題の概要・配点・答え方の形(選択式・短答式・記述式)・正答率・無解答率が載っています。

令和3〜6年度の中2理科は、学校がA問題とB問題のどちらかを選ぶ形でした。設問別結果を照らし合わせると、大問1〜4は両方で同じ問題で、違うのは大問5だけです(A問題は電流、B問題は天気)。令和7年度は1種類だけでした。

年度 A問題(大問5=電流) B問題(大問5=天気)
令和3年度 54.4点(22,686人) 53.1点(36,138人)
令和4年度 52.9点(23,628人) 53.1点(34,280人)
令和5年度 40.2点(22,296人) 40.3点(35,455人)
令和6年度 45.9点(20,170人) 47.2点(36,516人)
令和7年度 1種類のみ 46.7点(55,959人)
  • この記事では、全員が同じ問題を解いた設問だけを集計しました。令和3〜6年度は大問1〜4(各24〜25問)、令和7年度は全30問で、5回で128問です
  • A・Bに分かれた年は、受けた人数で重みづけして正答率を1つにまとめました(筆者の計算)。同じ問題でA・Bの差は、いちばん大きいもので5.9ポイントでした
  • %は計算した値を小数第2位で四捨五入し、小数第1位までにそろえています
  • 表の「問題の概要」は府の説明文をそのまま写したもので、実際の問題文ではありません

令和7年度(2026年1月実施)の設問別結果までが公表済みで、今年度(2027年1月実施)の分はまだありません。

正答率が低かった10問

5回・128問のうち、正答率が低かった順に10問です。

年度 設問 正答率 無解答率 答え方 問題の概要(府の資料)
令和5年度 4(3) 8.9% 49.4% 短答 <実験1>をもとに、小さなサイズの化学かいろをプラスチックの袋から取り出し、質量の増加が止まったときの化学かいろの質量を求める
令和6年度 4(2) 9.9% 12.2% 短答 水の電気分解により、反応した水分子の数と生成した酸素分子の数をそれぞれ求める
令和3年度 4(3) 13.9% 31.8% 記述 有機物を燃焼させると質量が小さくなる理由を,燃焼によって生じる2つの物質を用いて30字以内のことばで書く
令和5年度 2(4)① 14.5% 0.6% 選択 <実験>の結果をもとに、実験装置Aの3時間ごとの質量の減少量を表したグラフを選ぶ
令和6年度 4(5) 17.5% 1.7% 選択 水素と酸素を発生させる方法をそれぞれ選ぶ
令和3年度 2(2)② 18.2% 21.2% 短答 ヒトの吸気と呼気にふくまれる気体の体積の割合の表から1回の呼吸により体内にとり入れた酸素の体積を求める
令和7年度 4(1)② 19.4% 0.5% 選択 熱を放出してまわりの温度が上がる化学変化が起こるものを選ぶ
令和5年度 1(5)② 22.7% 0.7% 選択 イカとヒトの血液循環を比べ、イカのえら心臓がヒトの心臓のどの部分にあたるかを選ぶ
令和5年度 2(4)② 23.6% 0.9% 選択 実験装置Cと実験装置Dの結果からわかることを選ぶ
令和7年度 2(2)① 24.3% 0.3% 選択 二酸化炭素が発生する操作を選ぶ

10問のうち6問が化学変化の問題、4問が生物のからだ(府の分類では「生命」)の問題です。128問の中で正答率30%未満は19問ありました。選ぶ問題でも、水素と酸素を発生させる方法(17.5%)や、二酸化炭素が発生する操作(24.3%)のように、気体の発生のさせ方を問う問題は低くなっています。表の10問には入っていませんが、タンパク質を分解する消化酵素を選ぶ問題(29.9%)や、タンパク質の消化・吸収のしくみの空欄を選ぶ問題(29.7%)も30%を下回りました。

化学変化の質量は「残り」「混ざりもの」で5割を切る

化学変化の問題で概要に「質量」が入る19問から、2つの種類にあてはまる13問を抜き出しました。「比で求める」は、金属と結びつく酸素や、分解で得られる銀の質量を比で出す問題です。「残り・混ざりもの」は、反応せずに残った物質や、2種類以上の物質が混ざったもの(古い銅の粉末・ベーキングパウダーなど)を扱う問題です。

種類 年度 設問 正答率 無解答率 問題の概要(府の資料)
比で求める 令和3年度 4(1)② 53.8% 11.5% 0.60gの銅が酸化されるとき,結びついた酸素の質量を書く
比で求める 令和3年度 4(1)③ 72.1% 0.5% マグネシウムが酸化されるとき,マグネシウムの質量と結びつく酸素の質量の比を選ぶ
比で求める 令和4年度 4(1) 51.0% 13.5% 2.00gの銅が酸化されてできる酸化銅の質量を書く
比で求める 令和6年度 3(3) 49.6% 21.1% 銅の質量と銅と結びつく酸素の質量の比から、2.08gの銅と結びつく酸素の質量を求める
比で求める 令和7年度 2(3)② 47.8% 0.8% 酸化銀の熱分解において、反応する酸化銀と得られる銀の質量の比から、質量の異なる酸化銀から得られる銀の質量を求める
残り・混ざりもの 令和3年度 3(3)① 33.0% 15.1% 2.00gの炭酸水素ナトリウムのうち,7.0㎤のうすい塩酸と反応せずに残った質量を書く
残り・混ざりもの 令和3年度 3(3)③ 43.5% 1.7% 実験結果から,ベーキングパウダーにふくまれている炭酸水素ナトリウムの質量の割合を選ぶ
残り・混ざりもの 令和3年度 4(2)① 49.1% 0.9% 「古い銅の粉末」の質量と結びついた酸素の質量との関係を表したグラフを選ぶ
残り・混ざりもの 令和3年度 4(2)② 40.4% 2.6% 「古い銅の粉末」1.00g中にふくまれていた酸化銅の質量を選ぶ
残り・混ざりもの 令和4年度 4(6) 28.7% 2.5% 試験管に残っていた1.02gの物質をすべて銅にするために必要な酸化銅の質量を選ぶ
残り・混ざりもの 令和6年度 3(5)① 27.4% 0.7% 炭素の質量と発生した二酸化炭素の質量との関係から、炭素が不足している場合の反応後に残った混合物中の物質の組み合わせを選ぶ
残り・混ざりもの 令和6年度 3(5)② 33.0% 1.1% 炭素の質量と発生した二酸化炭素の質量との関係から、炭素が過剰な場合の反応後に残った混合物中の物質の組み合わせを選ぶ
残り・混ざりもの 令和7年度 4(3)③ 39.8% 1.1% マグネシウムと酸化マグネシウムの混合物を加熱した場合に、得られる酸化マグネシウムの質量がどうなっているかを選ぶ

比で求める問題は、比を選ぶだけの1問(72.1%)を除くと47.8〜53.8%でした。一方、残り・混ざりものの8問は27.4〜49.1%で、すべて50%を下回り、5問は40%未満です。なお、2つの種類のどちらにも入れていませんが、化学かいろの質量を求める令和5年度の問題(8.9%)は128問の中でいちばん正答率が低く、無解答率も49.4%で、半分近くが何も書かずに出していました。比を使うところまではできても、「どの物質がどれだけ反応して、何が残ったか」を整理する段階で手が止まっている人が多い、というのが筆者の見方です。

答え方別では記述式と短答式に無解答が多い

128問を答え方と、府が付けている観点で分けた平均です(単純平均・筆者の計算)。

区分 問題数 正答率の平均 無解答率の平均
選択式 79問 50.5% 0.8%
短答式 40問 48.9% 16.8%
記述式 10問 40.4% 30.4%
知識・技能 71問 54.7% 6.2%
思考・判断・表現 57問 42.3% 10.6%

令和6年度の1(4)③は選択式と短答式の両方に数えられているため、問題数の合計は129になります。選ぶ問題の無解答率は最大でも3.5%ですが、無解答率が20%以上の19問は、すべて短答式(10問)か記述式(9問)でした。記述式10問のうち8問は、概要に「25字以内」などの字数の指定があり、「タンパク質、水の2語を用いて」のように使う語が指定される問題もあります。

天気は気圧の問題が低い

令和7年度は、全員が天気の問題(大問3)を解いています。6問の結果は次のとおりです。

設問 正答率 無解答率 問題の概要(府の資料)
3(1)① 61.8% 0.3% 気象観測を行ったときの天気、風向、風力を表したものを選ぶ
3(1)② 56.6% 10.5% 乾湿計の値を読み取り、湿度表を使って湿度を求める
3(2)① 34.0% 13.9% 天気図中のある点の気圧を書く
3(2)② 41.6% 0.5% 日本付近の高気圧のまわりにおける地表付近の大気(空気)の動きを示しているものを選ぶ
3(3)① 32.8% 0.4% 簡易気圧計のしくみと、簡易気圧計を用いた実験の結果について考察した文章中の空欄に入ることばを選ぶ
3(3)② 44.4% 0.8% 気圧の変化を知ることができる簡易気圧計を選ぶ

天気記号を選ぶ問題と湿度を求める問題は5割を超えましたが、天気図から気圧を読む問題は34.0%、簡易気圧計の問題は32.8%と44.4%でした。令和3〜6年度にB問題を選んだ学校だけが解いた天気の問題(大問5、24問)も、16問が50%未満です。

令和9年1月のテストに向けて

府の令和8年度リーフレットによると、2年生のテストは2027年1月13日(水)、各教科45分です。理科の範囲は「化学変化と原子・分子」「生物のからだのつくりとはたらき」と、天気の単元の一部(教科書会社ごとに指定のページ)です。2年生でA・Bの2種類があるのは社会だけで、理科に2種類の記載はありません。電流の単元は範囲に入っていません。

5回分の結果から、手のつけ方を3つにしぼりました。

  1. 質量は「反応した分」と「残った分」を表に分けて書く:銅と酸素なら4:1のように比を出したら、最初の量・反応した量・残った量を3行の表にしてから計算する。上の表の「残り・混ざりもの」8問を解き直すのが近道です
  2. 気体の発生と消化は、選択肢の言葉で覚える:どの物質に何を加えると何の気体が出るか、どの消化液がどの栄養分に働くかを、選ぶ問題の形で確かめる。用語だけでなく組み合わせで覚えておくと、選ぶ問題で落としにくくなります
  3. 記述式は指定語を入れて1文で出す:「〜の2語を用いて」と指定されたら、その2語を必ず入れ、「〜から。」の形で1文にする。全部書けなくても、指定語を使った部分まで書いて出す

中2の1月のテストの結果は、各中学校が中2の評定(内申)の付け方を確かめる資料にも使われます(府のリーフレット)。個人票は3月中に学校から届く予定なので、届いたら失点を「質量の計算」「気体・消化の選択」「記述式」「それ以外」に分けて見直すと、中3の入試準備で何から手をつけるか決めやすくなります。

まとめ

中2チャレンジテスト理科の5回分、全員共通の128問で正答率が低くなりやすいのは、化学変化の質量の問題、気体の発生のさせ方や消化・血液循環を選ぶ問題、使う語が指定された記述式でした。質量の問題は、比で出すところまでは5割前後ですが、「反応せずに残った物質」や「混ざったもの」が出ると8問すべてが50%未満になります。1月13日のテストに向けては、質量を「反応した分と残った分」に分けて整理すること、気体と消化を選択肢の形で確かめること、記述式を空らんで出さないことの3つから手をつけてください。

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出典:大阪府教育庁「中学生チャレンジテスト(2年生)設問別結果」令和3〜7年度(理科・理科A・理科B)、同「結果について」各年度ページ、「令和8年度 中学生チャレンジテスト」リーフレット・実施要領(いずれも2026年11月4日に確認)